身体美学講座 雑記帳2018

身体美学講座

墓穴転落劇場 12/25

折しも身体編「実践の理念8」で話題にしたばかり。
絵に描いたような墓穴転落劇が展開された。
主役はカルロス・ゴーン氏。

かつて日産を救ったカリスマ経営者。
経営者の鑑だったはずが犯罪容疑者に転落。
海外では逮捕を批判する声も出ている。

日本にもカリスマ経営者は多い。
しかし容疑者になった人は少ない。
土光敏夫氏は確かに一度疑獄事件の容疑者になった。
(氏については男の肖像「土光敏夫」を参照。)
だが検察官はすぐ潔白だと直感したという。
実際調べるほどに清廉潔白ぶりが露わに。

まだ断定はできないもののゴーン氏は灰色。
土光氏と同じとはとても思えない。
土光氏は巨額報酬などもらったことはない。

ゴーン氏がカリスマ経営者だったのも事実。
優秀だったからこそ自ら墓穴を掘った。
まさに墓穴転落劇の典型だと言える。

実は舛添元都知事の知事転落も典型例。
学業で優秀さを発揮し、学者として成功。
政治家になると首相待望候補の筆頭にもなる。
その後挫折ありも都知事選で圧勝。

首都の頂点に立つと政治学者の顔から変貌?。
大統領のごときふるまいが目立つように。
結果週刊誌に狙われる隙をつくった。
そして狙い通り見事に墓穴を掘った。
学者時代は政治家を厳しく批判していたのに。

経営者では堤義明氏が典型例。
氏は本妻の子ではなかったが西武の主に君臨。
西武グループの黄金時代を築く。
カリスマ経営者ともてはやされた。

しかしやがて色あせるときがくる。
経営は傾き、地位を追われる。
氏も独裁的権力者だった。
その権力が長く続きすぎた。
その点ではゴーン氏と似ている。

つまり権力が人を狂わせる?。
強い立場は傲慢の源泉?。
下野すれば優秀さが蘇るかも知れない。

土光氏の偉大さを改めて痛感する。
氏はかなり独裁的、強権的でもあった。
だがそれはあくまで目的を達成するため。
自分にも厳しく謙虚だった。