最高のごちそう2 6/20
味覚は人様々、だから嗜好は千差万別。
ただ経済的に豊かになると表れる現象がある。
肉食指向だが、世界でほぼ共通して見られる。
根底にあるのは油脂中毒、肉食は表面的現象。
食生活編で書いたとおりだ。
日本ははるか前に豊かになったが今も続く。
好物に肉をあげる人は多い。
ごちそうといえば肉のイメージが強い。
そんな日本で興味深い現象を知った。
某地方の早朝にできた大行列。
少なくとも数百人規模。
行列の目的はある農産物の買いつけ。
客筋は地元ではなく、広く近県に及ぶという。
その農産物とはトウモロコシ。
早朝(未明)収穫したものをすぐに販売。
安いわけではなく、むしろ高め。
それでも客たちは大量に買い込んでいく。
遠くから来ているからか。
知人の分も買っているのか。
近くの八百屋やスーパーでも買えるはず。
なんで深夜に起きて遠くまで行くのか。
それだけ美味しいのだろう。
他に理由は考えられない。
おいしさを知る機会があったのだろう。
でなければ普通そこまで執心しない。
トウモロコシを好きな人は多いかもしれない。
しかし大好物にあげる人は少ないのでは。
世界で生産されるトウモロコシの多くは飼料。
つまり家畜用。大豆と並ぶ飼料の代表。
草より高タンパクで早く育つからだ。
自然な成長より大幅に早く育てている。
半分の時間で出荷すればコストは半減する。
肉用に長生きは無用なのだ。
BSEはさらに肉骨粉を食べさせた結果起きた。
つまり牛の肉以外の残骸を粉末にして食わせた。
いわば草食獣に共食いをさせた訳だ。
肉牛は命ではなく、使い捨て食肉製造機なのだ。
トウモロコシ自体が極上美味になる?。
日本の生産農家が努力した結果だろう。
トウモロコシ食わせた肉とどっちがうまいか?。
はたしてどっちが洗練された食文化なのか。